かく語りき

今藤のブログ。最近の趣味は休日ジョギング。フルマラソンは未経験です。

読書日記

守備範囲が極端に狭い私が最近読んだ本を。


旗本御家人 (歴史新書y)

旗本御家人 (歴史新書y)

サラリーマンとしての武士の実態を面白おかしく紹介してくれる。基礎となる史料は国会図書館所蔵の『醇堂業稿』という旗本の回顧録だとか。


正直なところ私は、ひまつぶしに恰好の史料くらいの軽い気持ちで、『醇堂業稿』の複製物を、通勤電車でもまれながら、あるいは自宅のソファに横たわりながら、日々漫然と眺めたのである。

あこがれません?こういうの。

私には老後を楽しむための「定年後にやりたいことリスト」というものがあって(「数十年後へ先送りリスト」ともいう)、そのうちのひとつが、くずし字の読み方習得だったりする。くずし字は時代劇の書状に書かれていそうなあのニョロニョロした字を言う。読めない私には「あの」とか「ニョロニョロ」としか表現できないのだが、要するにそういう字である。そして聞くところによれば、平仮名を読むだけならそれほど難しくないとかなんとか。古文はからっきしな私が言うのもなんだが、幕末や明治の文か、町人の書いた口語調の文なら読めそうな気がしないでもない(ま、言うのは勝手だしね。通信講座的ペン習字みたいな感じで楽しめるんじゃないかな)。

主に書かれているのは、武士のぐうたらさと食い扶持を稼ぐ大変さと、息苦しさ。



女警察署長 K・S・P

女警察署長 K・S・P

  • 作者:香納諒一
  • 発売日: 2012/07/12
  • メディア: 単行本

読み応えのあるハードボイルド調サスペンス小説。二段組がうれしい。分冊なら手に取らなかっただろうから。


読みだしてからシリーズ物と気づいたが、読み進めるのに支障はない。けれども、敵組織の規模がいまいち理解できなかった。暴力団は、幹部の描写からは十人二十人程度の団体に見えるのだが、会長の扱いは指定暴力団の組長のよう。チャイニーズマフィアも同様に、歌舞伎町他歓楽街のチンピラを牛耳る組織と思いきや、国際的な影響を及ぼす大組織にも読める。


楽しく読めたが、あからさまに次作に続く的な締め方だったのがちょっとね。たとえシリーズ物でも、その作品で提示した謎はすべて当該作内で完結してほしいと思うのだ。