かく語りき

単身赴任で上京してきた今藤のブログ。最近の趣味は休日ジョギング。フルマラソンは未経験です。

ただし「させていただきました」テメーはダメだ。

私は言葉遣いに寛容である。私自身の言葉が汚いから他人を注意できない。ら抜き言葉や、あらゆる形容詞をヤバいで済ます文化だって、おおいに結構だと思う。言葉は時代とともに変わるのだ。


でも「させていただく」だけはダメだ。


調べてみた。

文化審議会の「敬語の指針」によれば、

「させていただく」といった敬語の形式は、ア)相手側又は第三者の許可を受けて行い、イ)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われる
とある。なるほど。たしかにそうだよな。

わざわざ【「させていただく」の使い方の問題】という項を設けて説明するくらいだから、この敬語の使われ方が癇に触る人は少なくない。


ちなみに、この指針は

敬語が必要だと感じているけれども、現実の運用に際しては困難を感じている人たち
に教育する際のよりどころとして作られている。行政に個人の言葉遣いをどうこうする権限はないので教育者を教育している。とても読みやすい暇つぶしにうってつけな文で、読んで損は無いです。



さて、「させていただく」である。

仕事で使う場合は、まあいい。

正しい用法ではないにしても、立場の違いを示した上で自らの意思を伝えるという敬語の役割から外れていないからだ。どうしても契約が欲しいんです!いいから希望どおりにやらせてください!やってください!の意志が強く感じられて良い。マニュアル敬語みたいなものだ。読みづらいけど。



芸能人が使う場合も、まだ許せる。

「交際させていただくことになりました」
といった例。芸能人のインタビューで割とよく聞く。

前述の文化庁の定義に当てはめると、ア)交際相手の許可、あるいはファンの許可を得た(得たい)行為であり、イ)その結果、私生活を充実する恩恵を受ける、のだからおおよそ問題ない。



で、なんだかなあと思うのが、
「ボランティアに参加させていただきました!」
みたいな用法である。

自発的な、見返りを求めない労務提供としての社会奉仕活動に、そのすばらしい行為に「させていただく」はおかしい。ア)の許可も、イ)の恩恵も無い(よね?)。


あるいは、
「お店で新鮮な魚を食べさせていただきました!」
の用法。

そこで使うの? 有償でしょう? ギブアンドテイクが成立しているじゃない。食材や調理人に対する感謝の気持ち、みたいなわけのわからん感情を謙譲語で表現しているのかい?


参加した!食べた!でいいんじゃないかな。なぜ「させていただく」なのか。どうして、へりくだらなきゃいかんのか。

思うに、私がなんだかなあと感じる「させていただく」は、ナイーブな問題に触れるときに使われることが多い気がする。社会的弱者と交わるボランティアの場合がそうだ。難しい話題だからとりあえずへりくだっとけ的な、最悪の事態にならんように敬意ある素ぶりを見せておこう的な結果の「させていただく」のように思う。


もっと自信を持ちなよ。
その場面で「させていただく」は無いって。



不必要に自分を下げる行為は見苦しい。だから私は「させていただく」が許せない。

と、まとめかけたところで、次の解説を見つけた。

自分から見れば、立てるのがふさわしいように見えても、「相手から見れば、立てる対象とは認識されないだろう」と思われる第三者については、立てない配慮が必要である。

これだ。疎外感を覚えるから嫌なんだ。

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