かく語りき

単身赴任で上京してきた今藤のブログ。最近の趣味は休日ジョギング。フルマラソンは未経験です。

伊岡瞬『代償』読書感想文

『この本を読み逃した代償は大きい』


代償 (角川文庫)

代償 (角川文庫)


帯でなくカバー全体で販促するスタイル。カバーの派手さに思わず手に取った。過剰すぎる煽りはどうかと思うが、「衝撃の結末にあなたは必ず騙される」系の文句でなければ許容範囲だ。


通常のカバーにド派手カバーが被せてあるのね。(電車で読むのに恥ずかしいから普通のカバーに戻して…と)


どうして一九九九年に世界は滅びなかったのだろう。そうすれば、あの夜は存在しなかったのに

第一部の胸糞悪さが尋常じゃない。
どうして、人でなし未満の犬畜生の話を長々と読まされなきゃならんのか。目を背けたい。本を閉じたい。放り投げたい。物語に必要な導入部とわかっていても、読み進めるのが苦しい。

それでも、本を閉じることができない。嫌々ながらも読めてしまうのは、作者に筆力があってこそ。



接見なら、あとからいくらでもできるさ。ほんとは、圭ちゃんだってあの夜のことを聞きたくてここへ来たんだろ

第二部に入って、ようやくミステリーらしくなり安堵する。ああ、法廷ミステリーか。

いや、そうでも、ない…

物語の中心にいるのは、主人公ではなく悪党だ。悪事を平然とこなす犬畜生に、心の弱い人間を虜にする天才なんて評価が加わっていて、どうやら、「人の心を持たない怪物」とか「純粋悪」といったそっち系(どっち系?)の小説のようだ。



ざっくり言ってしまうと…サスペンスとしては佳作、ミステリーとしては佳作に一歩及ばず、といったところ。主人公のキャラが弱いように感じた。悲劇の人か、正義の人か、真相を知りたい人か、どっちつかずの感有り。

『一気読みを覚悟してからページを開いてください』のコピーどおりに一気読みした。

星みっつ。☆☆☆


作家買いしても良さそうな気がしますね。

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