かく語りき

単身赴任で上京してきた今藤のブログ。最近の趣味は休日ジョギング。フルマラソンは未経験です。

中山七里『さよならドビュッシー』を読む

さよならドビュッシー (宝島社文庫)

さよならドビュッシー (宝島社文庫)

  • 作者:中山 七里
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2011/01/12
  • メディア: 文庫


ひと月ほど前に『中山七転八倒』と題された著者のエッセイ風日記を読んだ。

中山七里の名に覚えは無い。著作一覧を見ても知った作品がひとつも無い。要するにおれにとって初耳の作家なのだが、作者を知らずともエッセイを楽しむことはできる。よって手に取った。他人の生活を覗き見するようでおもしろい。ただ、エッセイは楽しく読めたけれど、続けて小説を…ってほどでもない、というのが正直な感想だった。


そうして中山七里という作家はおれの前を通り過ぎていくはずだったのだが、どういうわけだか『さよならドビュッシー』が妻の書棚に置いてあった。奇遇だ。通り過ぎたはずの作家が再びおれの前にあらわれた。


これもなにかの縁だと思い『さよならドビュッシー』を読む。


鍵盤を叩く主人公の描写が秀逸。
障碍を抱えてコンクール優勝を目指す少女の執念が見事に表現されている。逆境に立ち向かう懸命さやピアノに対する情熱といった綺麗事だけでは無い、不条理さ、葛藤、怨念、それらがドロドロに混じった心情の発露だから演奏に迫力がある。


ミステリー部分については特にコメント無し。
『このミス』大賞受賞と宣伝されるわりにミステリーパートがほとんど無い。こりゃどんでん返しパターンかなと思っていたら、案の定。トリックはシンプルかつ大掛かり。変にこねくりまわしていないところが良い(けど賛否はあるね…)。

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